
滋賀県の「豊郷小学校旧校舎群・講堂」にあるM型のスタインウェイピアノです。修繕前の写真になります。とても歴史を感じますね。
オーバーホールさせて頂きました。
綺麗になっていく様子を画像たっぷりで公開しますので、ぜひ最後までご覧下さい♪
長すぎるので・・・・
第1部外装編 と 第2部内部編 の 2部作です。
第1部外装編
工房にピアノがやってきました

3人がかりで慎重に運びます!開梱しています!
分解しながら、ピアノの元の状態を見てみましょう

鍵盤蓋の塗装剥がれ

脚についていたシール

脚塗装剥がれ

ピアノの裏にも当時の物と思われるシールが貼り付けてあります。

リムの上部に大きな穴が開いています。
虫食いの跡です。
おそらくカミキリムシの物と思われます。

譜面台木部の割れがあります。

ペダルの裏側です。
普段見る機会も少ないと思います!笑

キャスターです。錆びが見られます。

ペダルです。こちらも錆びています。

フレームです。響板に長年の汚れがあります。

フレームのロゴです。長年の汚れが見受けられますね。
弦を外しました
弦を外した状態になります。各所に汚れがあります。
チューニングピンを外します

フレームに生息するチンアナゴではありませんよ~?
弦とピンを全て外しました

アグラフを外します

アグラフとは、弦を通して区切りをつけるものです。
本体からフレームを取り外していきます
フレームが外れ、響板だけの状態です

ピン板
調律する為のピンが埋め込まれていた穴です。
モグラ叩きじゃありませんよ~?
お待たせしました!いよいよ外装修理開始です!!!
外装塗装の下準備開始
古い塗料を剥がしていきます
とても大変な作業です。リムの外側はもちろん、内側の塗装も剥がしました。
続いて、虫食い箇所を補修します
ビフォー↑
↑アフター
埋め木しました。
ピアノを裏返して作業していきます

裏返さないとできない作業を行いたいと思います。
↓ビフォーアフターにてご覧下さい♪
ペダルレバーの支えのクロスが汚れているので交換します。

ビフォー

アフター
ソフトペダル・ダンパーペダルレバーのレザー貼り替え

新しいレザーの貼り替えしました。
よく擦れる所ですので、摩耗して劣化しています。雑音やガタツキの原因になっている事もあります。消耗部品なので、交換します。
ピアノの裏側も綺麗に塗装しました

ピンぼけしちゃってる~;
続いて、外装を綺麗にペーパー掛けして行きます
古い塗料を綺麗に剥がしました。

譜面台の模様部分。
素敵な柄ですね。

鍵盤豚内側の文字部分です。
真鍮のロゴが剥がしてある所です。
塗装開始
↑塗装前

↑塗装中
塗装は、下塗り、中塗り、上塗りの3段階に分かれています。
↑上の画像は、上塗り塗装中の画像です。下塗り、中塗りも行っていますが、画像は、省略してます。(作業自体は、こんな簡単に省略って言いたくないくらい、とてもとても手間がかかっています・・・笑)
続いて、響板塗装の準備に入ります

古いニスを剥ぎました。

駒もノミを使用して、丁寧に削って、綺麗にします。

古いニスを剥がした後、響板の割れている箇所(ヒビ)を埋め木で補修します。
響板塗装します

綺麗なので、鏡のように蛍光灯の光が反射しています。
続いて、フレーム塗装

フレーム塗装していきます。下準備しました。

フレーム塗装しました!スタインウェイゴールドの金色がとても綺麗ですねー。
続いて、フレームに文字入れしていきます
↑文字入れ前です。
↑職人が、魂込めて文字入れして行きます。
↑文字入れ完成
本体にフレームを乗せます
フレームのボルト

フレームのボルトはメッキをかけて綺麗にします
ピッカピカ♪
ピカピカのボルトを入れていきます
アグラフの取り付け
ピカピカのアグラフを取り付けました♪
外装研磨&ポリッシュ仕上げ
リム側面の文字部分の塗装

リム側面部分の塗装後の写真です

真鍮の文字を貼り付け、その上に塗装をし、研ぎ出しをします。

ペーパーをかけ、真鍮の文字を出します

バフ掛けして、鏡面塗装に仕上げます。

鍵盤蓋の内側も同様にピカピカの鏡面塗装に仕上げました♪
屋根も鏡面仕上げ


真鍮の光物も、ピカピカにします
譜面台のクロスも新品に貼り替え

ついに外装完成しました!!

長年の汚れ、劣化、あて傷、擦り傷、虫食いなど多数ありましたが、外装ピカピカに復活しました!
ご覧いただき、いかがでしょうか?(長かったですが、ここまで見ていただいてありがとうございます。)
古いピアノでもしっかり手を加えてあげれば、こんなに綺麗になります。
続いて、内部編に入ります。ぜひご覧下さい。
オーバーホールのご依頼受付ています。
お問合せ、お待ちしてます。